映画「すずめの戸締り」では心に残った言葉がいくつもありました。
「大事な仕事は、人からは見えない方がいいんだ」は映画の中でも特に記憶に残った言葉です。
最近、小説の方を読んでいるのですが、その中でも素敵な文章があったのでご紹介します。
要石である猫のダイジンを追いかけ旅へと出た鈴芽。
神戸でダイジンが東京にいることが分かり、新幹線で向かうことに。
その道中、窓から流れる様々な風景を見て鈴芽は思います。
「あの場所に自分が立つことはきっと一生ないんだろうなと」
「私の体はあまりにもちっぽけで、人生の時間は限られていて、一瞬で通り過ぎていく風景のほとんど全ての場所に、実際に立つことは出来ないのだ。そしてほぼ全ての人間が、私には関わることの出来ないそういう風景の中で毎日を送っているのだ。」
新海誠「小説 すずめの戸締り」より
と、この文を読んで心にグッときました。
当たり前のことだけれど生きていてそれを感じる瞬間はあまりないと思います。
確かに私たちの人生はあまりにも短く、世界はあまりにも広い。
寂しい気持ちと、だからこそ今こうやって巡り会えている人たちは運命的な確率で出会えたんじゃないだろうかという思いが同時に溢れだしました。
人生の寂しさと、だからこそもっと周りの大切な人たちを大切にしようとも思えるような、そんな素敵な1文でした。
まだ読み途中ですが、小説は、映画では描かれていない部分も詳しく知れるし、素敵な言葉が沢山あるのでおすすめです!